ぼちぼちいこか
病気療養中だけどぼちぼち明るくいきたいネ♡

『昨夜(ゆうべ)のカレー、明日(あした)のパン』

昨夜のカレー、明日のパン [単行本] 木皿 泉 (著)
昨夜のカレー、明日のパン
 木皿 泉(著)

う〜〜〜〜〜むむむ…………………。

どう、伝えたらイイのかわからないけれど、とにかくイイ!!素敵♡♡

どう伝えたら…というのは、「息ってどうやってしてるの?」と子どもに尋ねられて、当たり前すぎて、どうやって教えたらイイのか戸惑うように、戸惑ってしまう……という感じに似ています。


当たり前のような、何気ない日常が、やさしく繊細に、しかも温かく語られる小説。

私の大好きな脚本家の木皿 泉さんの作品ですもの、当然と言えば当然なのですが、いやいや、想像以上の出来ばえです♡♡

何故に「小説」なのか……その答えも、きっと脚本のファンなら読めばわかります。

脚本では出来ないナイーブで温かく豊かな表現がセリフ以外のすべての世界にちりばめられていて、しかも全体を俯瞰して見ることのできる「小説」だからこそ味わえる感動の重なっていく仕組みの巧妙さ。すべてが素敵過ぎます♡♡



何気ないように感じられる日常のきらめきをここで切り取ってご紹介するのは、あまりに無粋に思え、それはなるべく避けますが、タイトル自体が秀逸です。
タイトルの意味は最終章で明らかになりますが(それがまた……T^T)、すべての章を貫いているのが、今ココには居ない(亡くなった)人も含めた過去を抱き続けたまま、明日(未来)があることを信じて日常を生きているそれぞれの登場人物の「いま」が、実はもうココには居ない人と大きくつながって、周りの人とも関わって物語が紡がれている……という、何とも素敵で大きな「気づき」です。
読み進めていくと、「昨夜のカレー」「、」「明日のパン」の「、」が日常を紡いでいる「いま」であることに気づかされていくのです。

章ごとに主人公が変わるのですが、同じささやかな事件や出会いが、それぞれがどう感じ受け取っていたのか…その受け取り方と相手への思い遣りとで、微妙に響き合う音色がふくよかで温かで豊かな音色になっていくのを、読み手だけが感じていくことが出来る、なんとも素敵な世界!!
私の大好きな音楽家の方が「世界は交響曲(シンフォニー)であり、調和なのよ」とおっしゃったのを思い出しました♬
まさしく、読み終わった時、豊かで優しく温かなシンフォニーを聴き終わったかのような、感動とうれしさでいっぱいになります。

それは、ただただ日常を生きているだけのように思えている私たちのちょっとした不安を登場人物と一緒に払拭し、「動くことは生きること。生きることは動くこと」であり、「この世に損も得もありません」とうなずきながら、ただただ前に進むだけなのを、優しく励ましてくれるのです。
生きているって素敵でしょ……ってネ♡♡
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